童話に「ウサギとカメ」というお話があります。
このお話は一般的には
「器用で足の速いウサギと
不器用で足の遅いカメがかけっこで勝負。
ウサギが油断して居眠りをして負けて、
カメが真面目にコツコツあるいて勝った話で
地道にコツコツ努力するこそ大切で
それで成果がでること」を教えてくれます。
もちろん努力することはいいことですし、
コツコツ頑張ることがなにより大事。
そのことに何も反論はありません。
ただ、このお話ってそれだけでなく、
目指しているものが違ったら
結果も変わってくるということも
教えてくれているのではないでしょうか?
ウサギはカメに勝つことを
比較して勝つことを目指していましたが、
カメはウサギに勝つということより
ゴールすることを目指していた。
ウサギの目的はカメだけど
カメの目的はゴール。
そう思って読んでみると
そもそも見えていたものですら
違っていたのではないでしょうか?
そして、このことは今の時代において
スゴい気づきを与えてくれています。
今までの市場、今までの環境では
我々はあくまで他と比較して
商品を選び購入してきました。
「こっちの方がオシャレ。」
「あっちの方が安い。」
「この中ならこれが一番いい。」
最終的な購入決断は今までと同じく
比較して決められるでしょうし、
そう変わらないのかもしれません。
ただ、これだけ情報が容易く手に入れられ、
youtubeや口コミサイトからは
専門家やユーザーからの情報もすぐ知れる。
しかもそのほとんどが無料。
そうなってくると他と比べてどうかより
そもそものそのモノの性能や魅力で
まずは候補の一つに絞り込めるようになり、
比べてどうかといった「相対的価値」でなく
そのもの自身の「絶対的価値」をもって
合理的に判断できるようになっています。
私たち世代ならモノが欲しいと思ってから
それを売ってる店に行き、
その店にある中から比較して
商品を選んで購入していました。
でも、今の世代の人は違います。
欲しいと思う前からでも情報を仕入れ
欲しいものが何か?
それはどこに売っているのか?をリサーチ、
その上で行くお店を絞り込んだ上で
その商品を購入するといった流れ。
お客さんから見て欲しいと思う商品、
いいなと思う商品がなければ
そもそもお客さんが目の前に
現れてすらくれないような
そんな時代になってきているようです。
もちろんブランドや人柄などが
全く消えることもないでしょうし、
購入のプロセスではこれからも
ずっと大事なものだとは思います。
でもその前の情報収集や
選択といったステップでは
何よりモノの「絶対的価値」がよくなければ
候補にすらいれてもらえないわけです。
とすれば童話のウサギのように
ライバルと比べて勝ち負けを競うよりも
カメのように自分たちでできること、
自分達が信じて目指しているものを
しっかりと作りこんでいくことの方が
これからの時代は大事になっていきます。
年齢的に頭が固くなり
保守的な発想になってしまいますが、
このあたりは現実を見て
柔軟に頭を柔らかくして
見たくないものも
見えていないものも
しっかり見ていけるようにしたいですね。
(5年前に出版された本
「ウソはバレる」より一部引用。
5年前に今の世界が見えていたかのような本。
目から鱗、気づきの連続でした。)
追伸
ちなみの真面目にコツコツ頑張ったら
どんな感じで成果がでるのか例え話。
毎年、前年より3%づつ成果を上げていけたら
毎年たった3%UPでも
24年後には2倍になっています。
仮に給料も3%づつ並行してUPしたら
23歳で年収350万円の人なら
47歳の時に年収が
710万円になっている計算。
捉え方は人それぞれですが、
家づくりのお手伝いを20年以上した中で
何千人って言う人の財布の中身を
見てきた私からしたら
47歳で年収710万円は凄い数字と思います。
真面目にコツコツと
毎年3%の積み上げを心がけるのも
ひとつの目標にしてもいいのかもしれません。