「共感力」

来年2021年で社会人になり四半世紀。
時間の速さに一人で驚いています(笑)。

1996年3月末に瀬戸内海に浮かぶ島にある
研修センターで始まった私の社会人生活ですが
この25年で働き方もいろいろ変わりました。

当時ハウスメーカーに就職したのですが
夜なんて全然帰れません。
日曜日は帰る時間がだいたい午前2時(笑)。
21時や22時に帰れる日なんて帰って
何をしようかとワクワクしたものです。
(はよ帰れ!ってツッコミ)

例えばこの時代の働き方の根底は
終身雇用制、先行序列制でした。
そんな考え方も年々薄れていき、
今は育児休業制度も充実し、
フレックスタイム等の勤務時間の選択、
女性や外国人の積極的な採用、
パワハラやセクハラなんて言葉も生まれ
働き方の考え方が大きく変わりました。

こういった時代の流れには賛成。
少しづつでも、よりよく働ける時代に
なっていく流れはいいですね。

そもそもこれまでの生活用品や暮らし方の
よりよいものを作ろうとしても
そのヒントや答えは、
日常の家事や付き合いなどを
メインでやってきた女性の意見や
仕事以外でご近所や保育園の先生、PTAなどの
人間関係も付き合ってきたパパママの方が
実際、持っていると思います。

しかし、そんな商品を作るのは
リサーチはしてデータがあるとしても
実際使ったこともなければ
経験もしていない先生方や年配の男性が
作っていくことにはどうも無理がありませんか?

日頃、家事なんて親や家政婦任せでやらず
身なりは小綺麗にしている女性や
毎日、家事をし続けたことも
同時進行で限られた時間に家事したこともない
男性が暮らし方の何かを考えたとしても
申し訳ないですがピントは外れています。

要はそういった人のアドバイスのほとんどが
「やりやすくなったんだから文句言うな」
みたいなニュアンスでしかなく、
「やることの大変さや日々の頑張りへの労い」
がないことが大半です。
それでは根本的に何ひとつとして
満足度は上がらなく、変わらないわけです。

だから、これからの時代は
女性をもっと採用、登用して意見を聞くことも
大事といったことなのでしょうが、
登用したからOKではないですよね?

働き方などを改革することは
今までのやり方を変えることも大事ですが
一番大事なのは受け入れる男性側の考え方、
経営者や上司になる男性側の考え方です。

自分達とはやり方、考え方が違うことを理解し、
新しい考え方を受けとめる度量が無い限り
新しい人材が力を充分に活かすことは
できないように思います。

要は、相手の意見を聞くフリはするけど
採用せずに自分の意見を通すだけで
何も変わらない、何も発揮できない
やっててしんどいだけのことにしかなりません。

売りたい相手と同じような気持ち、感覚になって
何かを作らない限りは、相手が喜んで
選んでくれることは厳しいですから。

人は、感覚的に物を買い、
その購買を納得(正当化)するために
理屈(言い訳)を用いるのだそうです。

物を買う時は、好き嫌いといった感情で
人は判断するのなら売る方にとって
共感力は不可欠なもの。

共感とは相手を理解して成り立つものならば
1回経験したらいいのではなく、
誰かにいろいろ話をきいたらいいのでもなく、
繰り返し自分もそのことを体感し続けて
初めて相手に寄り添えるアドバイスが
できるものだと思うのです。

これからの働き方におけるポイントは
これから働いていく若者ではなく、
受け入れる会社、上司側が大きいです。

お客様に新しい商品開発するのも
新規採用して人材を育てていくのも
受け入れる側の共感力が最も大きいのでは?と
私自身、仮説を立ててこれからいろいろと
検証していきたいと思っています。

もし、違ってたらすぐ方針は変えますが(笑)。